【ファイバーレーザー溶接】板金加工におけるレーザー加工のポイント | ENSEIマシン事業部

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レーザー加工機による金属加工:反射対策・貫通出力・酸化防止のポイント

【レーザー加工機】金属を美しく切るための反射対策・貫通出力・酸化防止の基礎知識

金属加工の現場において、品質と生産性の向上は常に求められる重要な課題です。近年、レーザー加工機の導入が進む一方で、多様化する金属素材への対応や、厚板加工時の品質安定化に悩むケースも少なくありません。特に、銅やアルミニウムといった高反射材や、厚みのある鋼材を扱う場合、機種の性能を最大限に引き出すための適切な設定と技術的な知識が不可欠です。

こちらでは、レーザー加工機を用いた金属加工における、反射率の高い特殊な素材への対応方法、厚みのある鋼材を貫くための出力調整、そして酸化を防ぎ美しく仕上げる切断テクニックについてご紹介します。

現場の期待に応えるENSEIマシン事業部のレーザー加工機

ENSEIマシン事業部は、中国製加工機メーカー「G-WEIKE」製品を、日本の製造現場のニーズに合わせてお届けする正規代理店です。RaycusやIPGフォトニクスといった主要ブランドの部品を採用した高耐久・高性能機を厳選してラインナップしております。

大阪に常設された展示場では、お客様が普段扱っているワークを持ち込んで、その実力や操作性を導入前に厳しくチェックしていただけます。導入後も、機械のポテンシャルを最大限に引き出すための丁寧な技術指導や迅速なメンテナンス、さらには「ものづくり補助金」の申請支援に至るまで、貴社の事業成長を多角的にバックアップいたします。ワンランク上の金属加工を全力でサポートいたしますので、まずはお気軽にお問い合わせください。

反射率の高い素材への対応方法

反射率の高い素材への対応方法

銅やアルミニウム、真鍮といった「高反射材」の加工は、金属加工における難所の一つです。これらの素材はレーザー光を反射しやすく、従来のCO2レーザーでは加工が困難でした。波長が短いファイバーレーザーの登場により吸収率が向上し、多くの場合で安定した切断が可能になっていますが、素材や板厚などの条件によっては加工が難しいこともあります。

こちらでは、高反射材を扱ううえでのリスク管理と、品質を高めるためのポイントを解説します。

反射光による発振器ダメージを防ぐ

高反射材加工で最も注意すべきは、ワーク表面で跳ね返った「反射光」が発振器に戻り、内部機器を損傷させるリスクです。最悪の場合、高額な修理が必要になることもあります。

この対策として、耐反射性能に優れた発振器を搭載した機種を選ぶことが重要です。戻り光を検知して自動停止するセンサーや、反射光を吸収する保護機能が備わっているモデルもありますが、銅などの難加工材では状況に応じて慎重な条件設定が求められます。

素材に合わせた焦点とガスの調整

熱伝導率が高い銅やアルミは熱が逃げやすく、加工が不安定になりがちです。安定させるには、焦点位置を表面からわずかにずらすデフォーカス調整を行い、ビーム径を最適化することが有効です。

また、アシストガスの選定も仕上がりを左右します。切断面の酸化を防ぎたい場合は窒素ガスを使用し、厚板で速度を優先する場合は酸素を使用するなど、用途に応じた使い分けが品質向上の鍵となります。

厚みのある鋼材を貫く!最適な出力調整と加工条件のポイント

厚みのある鋼材を貫く!最適な出力調整と加工条件のポイント

厚みのある鋼材(厚板)の切断において、「出力が高ければ良い」という単純な図式は成り立ちません。過剰なエネルギーは切断面を荒らし、不足すればドロスや未切断を招くためです。高品質な厚板加工を実現するには、板厚に応じた繊細な「出力」コントロールと、プロセスごとの最適化が不可欠です。

段階的な出力制御によるピアシング

厚板加工で最もトラブルが起きやすいのが、切断の起点となる穴あけ(ピアシング)です。一気に最大出力で貫通させると、溶融金属が飛散してノズルやレンズを破損するリスクがあります。

そこで有効なのが、段階的に出力を上げる「ステップピアシング」や、断続的に照射する「パルス制御」です。初期段階はノズルを高く保ち低出力でアプローチし、徐々に位置を下げながら出力を上げることで、スパッタの飛散を抑えつつ、垂直で綺麗な貫通穴を確保できます。

焦点位置とガスのバランス

出力と共に重要なのが焦点位置です。アルミやステンレスなど鉄以外の金属では、基本的に焦点を材料内部に置くマイナスフォーカスが用いられますが、厚板(特に軟鋼)は、焦点を表面より上に設定する「プラスフォーカス」にすることで、切断溝を広げ、アシストガスを底部まで届きやすくします。

また、ガスの種類による出力調整も鍵です。酸素切断では酸化熱が加わるため、過剰な出力は異常燃焼(バーニング)の原因となります。一方、ステンレスの窒素切断では酸化熱がないため、高出力かつ高圧ガスで溶融金属を一気に吹き飛ばすパワーが求められます。素材特性に合わせて出力とガス圧のバランスを整えることが、美しい仕上がりへの近道です。

酸化を防ぎ美しく仕上げる高品質な切断テクニック

レーザー加工において、切断面の美しさは製品価値を決定づける要素です。特にステンレスやアルミ加工では、切断面が黒く変色する「酸化」が課題となります。硬い酸化被膜は見た目を損なうだけでなく、塗装の剥がれや溶接不良の原因にもなるため、これを防ぐ「無酸化切断(クリーンカット)」の技術が求められています。

窒素ガスによる無酸化切断のメリット

酸化を防ぐ最も効果的な手段は、アシストガスに「窒素」を使用することです。酸素切断は酸化反応熱を利用して速度を上げますが、副作用として切断面に酸化被膜が形成されます。

対して、不活性ガスである窒素を使用すると、酸化反応を起こさず、高圧ガスの物理的な力だけで溶融金属を吹き飛ばします。その結果、素材本来の金属光沢面が得られ、後工程での酸洗いや研磨作業を大幅に削減できるため、生産効率の向上とトータルコストダウンに直結します。

品質を決める純度とノズル選定

無酸化切断の品質を左右するのが、窒素ガスの「純度」です。わずかでも酸素が混入すると断面が黄色く変色してしまうため、美観が求められる製品では、高純度窒素が推奨されます。

また、ノズルの形状選びも重要です。高圧の窒素ガスを効率よく切断溝へ送り込むには、直進性に優れた「シングルノズル」が適しています。一方、酸素切断では整流作用のある「ダブルノズル」が一般的であり、ガスの種類と圧力に合わせて最適なノズルを使い分けることが、バリのない美しい切断面を実現する鍵となります。

レーザー加工機のご相談ならENSEIマシン事業部へ

ENSEIマシン事業部では、レーザー加工機の輸入販売および導入支援を行っております。レーザー加工機の導入を検討している方は、お問い合わせフォームからご連絡ください。

【Q&A】レーザー加工機による金属加工についての解説

Q1.反射率の高い素材を加工する際の対応方法は何ですか?
A.反射光が発振器に戻り内部機器を損傷させるリスクがあるため、耐反射性能に優れた発振器を搭載した機種を選ぶことが重要です。また、焦点位置をデフォーカス調整し、アシストガスを素材特性に合わせて選定することで、安定した加工が可能になります。
Q2.厚板を切断する際の出力調整のポイントは何ですか?
A.一気に最大出力で貫通させようとするとスパッタが飛散するため、段階的に出力を上げるステップピアシングやパルス制御が有効です。また、アルミやステンレスなど鉄以外の金属では基本的にマイナスフォーカスが用いられますが、厚板(特に軟鋼)では焦点を表面より上に設定するプラスフォーカスにより、切断溝を広げてアシストガスを底部まで届きやすくします。
Q3.無酸化切断を実現するにはどうすればよいですか?
A.アシストガスに窒素を使用し、高純度窒素を選ぶことが重要です。また、高圧の窒素ガスを効率よく送り込むため、直進性に優れたシングルノズルを選定することで、バリのない美しい切断面を実現できます。

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